熱田祭り

名古屋市熱田区にある熱田神宮は、三種の神器である『草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)』を祀っている日本国内でも特に格式の高い神社の一つです。
近年ではパワースポットとしても注目を集めており、名古屋の主要観光地でもあります。
熱田神宮で行われる祭典の中でも、最も重要で荘厳なお祭りが毎年6月5日に行われている『熱田祭り』です。
熱田神宮の本宮では天皇陛下のおつかいである勅使が参向され、宮司と共に祭典(例祭)を終日執り行い、皇室の弥栄と国の平安を祈念されます。

熱田祭りの起源は、平安中期まで遡るとも言われています。
尾張地方で疫病が流行し、神宮の南新宮社で疫病退散を祈ったところ疫病がおさまったことから、祭礼を捧げるようになったと伝えられているそうです。

また、熱田祭りは別名『尚武祭(しょうぶさい)』とも呼ばれています。
尚武とは「武道・武勇を重んじる」という意味があり、本宮で神事を執り行う一方、境内では柔道・剣道・弓道・相撲・俳句などが奉納されます。
その他にも神楽の奉納や茶席を設けての献茶祭など、様々な行事が行われます。
夜になると1000発もの花火が打ち上げられ、祭りを締めくくります。
熱田祭りは夏の訪れを告げる祭りとしても広く親しまれており、地元ではこの祭りから浴衣を着るならわしがあります。

日に日に増していく暑さに夏の訪れを感じますが、地元に根付く行事に参加することで季節の変化を楽しむことができそうです。