郡上踊り

お盆も近づき、全国各地で花火大会や盆踊りが開催されています。
今回は岐阜県郡上市で開催されている『郡上踊り(ぐじょうおどり)』について紹介したいと思います。

郡上踊りは約400年前から続いており、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。
開催期間は7月中旬から9月上旬までと長く、延べ33夜開催されます。
会場は一ヵ所だけではなく、一晩ごとに移っていき、ひと夏で市街地を一巡します。
ですから、城下の町並みの中や神社の境内で行うときもあれば、ホテルの駐車場で行われることもあります。
そして、最も盛り上がりを見せるのは8月13~16日に行われる『徹夜踊り』です。
徹夜踊りではその名の通り、明け方まで夜通し踊り続けます。
この徹夜踊りに参加するため遠方から訪れる観光客も多く、来場者はおよそ20万人以上に及びます。
踊りへの参加は完全に自由で服装も自由、飛び入りも離脱も規制がないため、見物客よりも踊りに参加する人数の方が多数になるそうです。

また、郡上踊りの種類は10種類と多いのも特徴です。
これは郡上踊りが始まった江戸時代に郡上藩主が藩内の盆踊りを集め、身分に関係なく参加できるよう推奨したことからと言われています。
そのように始まった郡上踊りが、今では地元の人も観光客も一緒に踊って楽しんでいるのですから、江戸時代からの想いも現代に引き継がれているのですね。

郡上市には城下町や古くからの町並みが残っており、訪れる外国人観光客も増加しています。
参加・体験するコト消費も増加傾向にあることから、参加型の日本ならではの行事はこれから注目を集めていきそうです。