お肉を食べよう!
歳を重ねても元気でいるためには、活動意欲と運動機能を維持することが大切です。70歳を超えてくると、何事にも関心が持てない、体を動かすのが億劫だ、といった不活発な傾向が自然と強まってくるそうです。この意欲の低下を防がないと、日常の活動レベルはどんどん落ちていき、運動機能も脳機能も一気に低下してしまいます。そこで、意欲低下を防ぐ具体的な方法の1つとして、お肉を食べることがお勧めです。
お肉には、タンパク質が多く含まれています。タンパク質とは生命維持や身体活動に欠かせない「脂質」「糖質」と並ぶ3大栄養素の1つです。血液や筋肉、骨や臓器、皮膚、髪、爪など、身体を形成する主要な成分で、体重の20%を占めています。体内のホルモンや酵素、免疫物質などを作り、栄養素の運搬を行い、微量のエネルギー源にもなっています。
また、お肉には、脳内の神経伝達物質である、セロトニンの生成を促進する効果があります。セロトニンは別名「幸せ物質」とも言われ、何気ない瞬間に幸福感をもたらしてくれます。このセロトニンが減少してくると、日々の幸福感は薄れ、はつらつとした感情や若々しさ、活動する意欲が低下します。セロトニンは、年齢とともに次第に減少していくので、高齢になるほど意欲が低下しやすく、うつ病になるリスクも高まります。
また、お肉にはコレステロールも多く含まれています。心筋梗塞のリスクが気になる方もいるかもしれませんが、必ずしも忌避すべきものではありません。コレステロールは、男性ホルモンの原料になります。男性ホルモンの中でも、特にテストステロンという物質は、他者への関心や集中力などを司っているので、男性ホルモンが減少すると活動意欲が低下し、元気がなくなり、さらには記憶力も低下してしまいます。
歳を重ねると、同じ栄養を摂っても若い頃より消化吸収の効率が悪くなり、栄養不足に陥りやすくなります。中でも特に不足しやすいのがタンパク質と言われています。お肉を食べることは、身体の維持に必要不可欠なタンパク質を摂取できるだけでなく、セロトニンと男性ホルモンの生成を促進し、「意欲」を高め、活動レベルを維持することにとても効果的です。お肉を遠ざけていた方は、ぜひ健康のために普段の食事にお肉を取り入れてみてください。