その飲み物の正体、知っていますか?
自動販売機やスーパーには様々な飲み物が並んでいます。色鮮やかで、とても美味しく、一度口にするともっと飲みたいという気にさせられます。今回は視覚や嗅覚、味覚に訴える美味しい飲み物の秘密について調べてみました。
炭酸飲料が普及し始めた頃、子どもたちはよく親にねだっていました。しかしほとんどの親は手放しで与えませんでした。これまであった果汁の飲料と比べ、色鮮やかで、甘く口触り良く、しかも低価格のため、親たちは人工的に生み出されたものと知り、その危険性を感じていたのでしょう。昔は「歯が溶ける」「舌が青くなる」などと言われることもありました。それから時を経て、鮮やかな色をした飲み物や炭酸飲料はすっかり市民権を得て、一般的なものになりました。逆に、本当の果汁でできたジュースは売り場から追いやられるほどになっています。
パッケージに果実の絵が書かれた炭酸飲料の中身を見てみましょう。パッケージにリアルな果物の絵を使用するには5%以上果汁が入っていなくてはならないのです。例えば、約5ccのオレンジ果汁に炭酸水を加えて合計100ccにします。この程度だとほぼ無味無臭で、味に敏感な人でもオレンジに気づきません。その液体をさらに美味しく感じさせるため、多くの場合に果糖ぶどう糖液糖を使用して甘みを加えます。これはとうもろこしやじゃがいもなどを酵素でぶどう糖に分解し、さらにぶどう糖の一部を果糖に変えたものです。これは天然由来なので人工甘味料と明記せず使用することができます。
しかし、果糖は老化促進物質AGEs(終末糖化産物)を多く発生させるため、老化の原因と言われています。ジュース類には、この果糖ぶどう糖液糖が他に味付けしないと甘過ぎて飲めないほど入っています。そこで、レモンエッセンスなどで味と香りを整えますが、これらも多くは化学物質を合成したものです。また、見た目を良くするために着色料が加えられています。日本で許可されている着色料には、石炭や石油を加工したタール系の物もありますが、これらは海外では規制されており、注意文の掲示が義務付けられているものもあります。
飲料を購入する際は、果糖ぶどう糖液糖や香料が原材料に含まれていないものを選ぶ方が、健康には良さそうですね。