セカンドオピニオン 上手に利用しよう
自分や家族が、大きな病気であると診断された時、別の医師からも話を聞いてみたいと思うことがあるかもしれません。そうした悩みをサポートしてくれるのが「セカンドオピニオン」という手段です。
セカンドオピニオンとは、担当医の下で受けた検査結果などを別の医師に見てもらい、意見を求めることを言います。転院するのではなく、担当医の下で治療を受けることを前提に利用するものです。セカンドオピニオンを利用することで、担当医とは別の角度から病状・治療法について話を聞くことができ、病気についての不安や疑問を解消して、より良い治療法を見つけるきっかけとなります。セカンドオピニオンは、担当医からの治療方針(ファーストオピニオン)があった時に受けるのが最適と言われています。また、治療が始まった後も、病気の進行具合により、再び検査などを行って、治療方針も再検討する場合があります。この時も治療方針の説明がありますので、セカンドオピニオンを利用する良いタイミングと言えます。
セカンドオピニオンを受けるためには、担当医に以下の情報を出してもらう必要があります。
・紹介状(診療情報提供)
・これまでの検査結果データ(血液検査、病理検査・病理診断などの記録、CT・MRIなどの画像データ)
これらは、セカンドオピニオンを担当する医師に、患者の客観的な状況を伝える非常に重要な情報です。必ず担当医に相談して用意してもらいましょう。紹介状の作成には、保険が適用されます。 また、セカンドオピニオンは時間と手間、費用がかかります。まず担当医に相談して、紹介状や検査データを用意してもらいます。その後、セカンドオピニオンを受ける医療機関で予約し、後日受診して、担当医に結果を伝えて、今後の治療法を検討していると時間が経ってしまい、病状が進行してしまう可能性があります。費用についても、自由診療扱いになるので、保険が適用されず全額自己負担となります。病院によって費用が異なるので、事前に確認すると良いでしょう。
一番大切なのは、担当医の考えや意図をよく理解することです。疑問や不安を担当医としっかり話し合えば、迷いや懸念が解消し、担当医との信頼関係が深まったり、結果的にセカンドオピニオンを受けないという選択に至ることもあります。