パスポートとビザの話

 仕事や趣味で海外へ行かれる方も多いかと思います。海外へ行く際に必要になるのがパスポートですが、日本のパスポート保持者は、ビザがなくても190以上の国や地域に入国できることをご存知でしょうか。国連の加盟国数が2021年7月時点で193か国であることから、世界のほとんどの国にパスポートのみで入国できることがわかります。このことは、相手国の日本人に対する信用が高いことを意味します。

 ところで、ビザとは何かご存知でしょうか。ビザとは、渡航先の国や地域が、外国籍の渡航者に対して発行する入国許可証のようなものです。無条件で発行されるわけではなく「有効なパスポートを所持しているか」「入国するのにふさわしい人物か」などの基準で審査を行い、問題がないと判断された場合に発行されます。日本のパスポート保持者が一定期間、観光で滞在する場合にはビザは不要ですが、就労や長期滞在を目的とする場合は、それぞれの目的ごとのビザが必要となります。

 また昨今では、電子渡航認証システムというオンライン申請が必要な場合もあります。例えば、ビザ無しでヨーロッパのシェンゲン圏を渡航する場合に、日本を含め、非EU諸国の国籍を有する方は、ETIAS(エティアス)という電子許可証の申請が今後必要となるようです。この様な電子認証システムは入国管理の厳格化と円滑化を両立できるため、同様のシステムを導入する国や地域が増える傾向にあるようです。それぞれの国や地域で申請の認証取得までの日数が異なるため、旅行者は注意が必要です。

 ちなみに、海外の方が日本に来る場合にもビザが不要になるのかというと必ずしもそうではないようです。短期滞在の場合は、71の国や地域の方が日本にビザなしで入国可能です。この中の多くはヨーロッパや北米、南米などで、近隣の中国やフィリピンなど、アジアの多くの国々は含まれておりません。近隣の国から日本へ入国する際にビザが必要となるのはちょっと意外な感じがします。

 今年の4月~10月には大阪で万博が開催されるため、海外からの旅行者が増えると予想されています。めいしんグループは「Hostel OSAKA(ホステル大阪)」を運営しております。海外から万博へ旅行に来る皆様や、国内の皆様にも、和の雰囲気を大切にした寛ぎの空間を提供して参りたいと思います。