世界の人口
国連の推計によりますと世界の人口が80億人を突破しました。(2022年11月調べ)
国連の予想では今後も増え続け、2086年には104億人とピークを迎え、今世紀中は、
その水準を維持するだろうとしています。予想の根拠となっているのは、人類全体の
平均寿命の延びや母子の死亡率の低下、インドや南アジアの一部、アフリカ諸国などの
出生率の高さです。特にインドは中国を抜いて世界で最も人口が多くなるとみられています。
またパキスタンやフィリピンの他、アフリカ大陸のエジプト、ナイジェリアにエチオピア、
タンザニア、コンゴなどでも大幅に増加し、2050年までにはアフリカの国々だけで24億人を
超えると見込まれていて、世界人口の4人に1人はアフリカの人になるという計算です。
一方で日本をはじめ欧米の国々では深刻な少子化が進んでおり、未来社会の担い手はおろか、
今現在の労働力の確保にさえ苦慮しているありさまです。
そこで注目を集めているのが、人口が増え続けている途上国の人々です。ただ多いというだけで
なく、若年層の割合が高いため、労働市場としても、未来の消費市場としても、大変魅力的だと
考えられています。例えば需要の高いIT業界では、インド人のエンジニアが引っ張りダコに
なっています。インドの厳しい社会制度の中で鍛えられた若者たちは優秀で、かつてイギリスの
植民地であったことから英語が準・公用語にもなっているため、言葉が壁になることもなく、
世界中の企業に散って大活躍しているのです。フィリピンの人々もアメリカの植民地時代に英語が
普及したため言葉の壁がなく、また平均年齢が若いため「即戦力」として注目されています。
膨大な人口を抱える他の途上国も教育次第で、未来の人材の宝庫に成り得ます。
近年、海外進出や外国企業の国内進出もあり、企業もグローバル化してきました。日本でも
コンビニエンスストアなどで外国人の店員さんをよく見かけます。介護ケアスタッフとして
頑張っていらっしゃる方も多いかと思います。今後は、他の分野でも活躍されることを
期待しています。