体温と免疫力
体温と免疫機能には密接な関係があることはご存知でしょうか。体温が低下すると、免疫力も低下し、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。反対に、体温が上がると免疫力は高まります。その理由は大きく分けて次の2つです。
1つ目の理由は、体温が上がると血行が良くなることです。血行が良くなると、全身の細胞に栄養や酸素が行き渡りやすくなります。また、免疫細胞が全身を巡りやすくなる効果も期待できるそうです。2つ目の理由は、体温が上がると免疫細胞の活性化が促進されることです。免疫細胞の役割は、体内に侵入した病原体を排除することです。体温が上がると、これらの免疫細胞の働きが活発になり、病原体と戦う力が強化されます。一般的に、体温が1度上がると、免疫細胞の働きは約5~6倍も高まるといわれています。少しの体温の差で免疫力には大幅な違いが生じるため、普段から体を温めるよう意識することが大切です。
今回は、体温を上げる方法をいくつかご紹介いたします。
◆適度な運動習慣を身に付ける
運動をすると血行が良くなり、体温が上がります。ウォーキングや筋トレ、ストレッチなどの軽い運動を、毎日10分程度行うことがポイントです。特に冷え性の方は、下半身の運動が効果的です。下半身には多くの筋肉があり、これらの筋肉を鍛えることで血液循環が促進され、体温が上がりやすくなります。
◆入浴時は湯船につかる
湯船につかることで体が芯から温まって、全身の血行が良くなり、体温が上がります。40度ほどのぬるめのお湯に、10分程度つかるのがおすすめです。長時間の入浴は心臓や肺に負担がかかったり脱水症状のリスクが高まったりするので、短時間で十分です。入浴後はコップ1杯の常温の水を飲むようにしましょう。
◆体が温まる食材を取り入れる
体が温まると言われている食材としては、しょうがや黒砂糖などが挙げられます。温かいスープや味噌汁を飲むのもおすすめです。また、冷たい飲み物や、夏野菜などは体を冷やす可能性があります。できるだけ常温に戻してから取り入れる方がいいそうです。
まだまだ、寒い季節は続きますので今回ご紹介した方法を実践して、心も体もポカポカになることを実感できるといいですね。