体温計の話
新型コロナウイルスの影響で、いたるところで検温が行われるようになりました。
百貨店や飲食店では、衛生的ですぐに体温が表示される非接触型の体温計がよく使われています。
ただ、普段の体温よりも低い、あるいは高い数値が表示された経験があるという方も多いのではないでしょうか?
非接触型の体温計では、体から発せられている赤外線を測定することで体温を計算しています。
基本的に接触型と非接触型で精度に違いはありません。
しかし、体温は部位によっても異なるため、脇下で測った体温と違う結果になることが多いそうです。
特に指先や顔など、露出している体の表面は外気温の影響を受けやすく、変動が現れやすいとされています。
また、汗をかいているときや、化粧をしている場合も低い数値になることがあります。
さて、家や病院で体温を測るときは、ほとんどの人が脇に挟んで測るタイプの体温計を使っているかと思います。
ですが、体温計をあてる位置がずれていたり、しっかり脇に挟みこんでいなければ正確な数値は出ません。
脇の中心と外側でも温度は変わるため、体温計の先端は脇の中央にあて、下から少し押し上げるようにしてから脇でしっかり挟むようにしてください。
汗をかいていても影響が出るので、乾いたタオルで汗を拭きとってから検温を行うようにしましょう。
ちなみに世界的に見ると、脇の下で体温を測るというのは少数派で、舌下の温度を測る方法が主流なのだそうです。
これは舌下の方が脇よりも体の中心部に近く、体の内部の温度を正確に測ることができるためという話です。
私たちが当たり前のように行っていることでも、案外世界共通でないことも多いみたいですね。