手洗いによる手荒れ
感染症対策として有効とされている手洗い・手指消毒ですが、一日に何回も繰り返しているうちに手が荒れるようになったという話もよく聞くようになりました。
健康な状態の皮膚は、角質層や皮脂のコーティングによって水分を逃がさないようにする「皮膚のバリア機能」と呼ばれる働きを持っています。
しかし、手洗いやアルコール消毒を繰り返していると、そのバリア機能は弱くなり、水分が抜け出しやすい状態にもなります。
すると皮膚はカサカサするようになり、手荒れの症状が現れるというわけです。
特に乾燥しがちな冬は、手湿疹やあかぎれなどになりやすい時期でもあります。
基本的な対策として、手洗い後はハンドクリームなどの保湿剤を手になじませ、しっかり保湿して肌の皮脂・水分を逃がさないようにしましょう。
また、寒いとつい温かいお湯で手洗いをしたくなりますが、常温の水よりもお湯は皮脂を奪い過ぎてしまい、乾燥を招きます。
できるだけ33~35℃程度のぬるま湯で洗うようにして、手を拭くときもこすり過ぎないように注意してください。
手荒れしていると痛みから手洗いが不十分になりやすく、ウイルスも残ってしまう可能性があります。
正しい手洗いとハンドケアで、感染症対策を徹底していきましょう。