足裏マッサージで健康をチェック
私たちの体は複雑にできていて、臓器がどれか一つでも機能不全に陥ると、たちまち大変なことになってしまいますから、異変には早く気づいてケアをしたいものです。その為には、臓器の調子が悪いと、体のどこにどんなサインが出るのかを 知っておかなければなりません。
例えば、腎臓が上手く働かなくなると、腰痛が酷くなることがあります。それは、腎臓が位置する体の背面の血流が全体的に悪くなっているからですが、普段の私たちの感覚では、『腰痛』→『腎臓に異変』とは、なかなか気づきにくいでしょう。そこで、体のどこに問題があるのかを早めに察知するヒントとして足の裏が重要になります。
人間の足の裏には、全身の内臓器官とつながった末梢神経が集中している場所があり、これを『反射区』と呼びます。体に異変が起こると、その箇所に対応する反射区が硬くなったり痛くなったりします。例に挙げた腎臓の反射区は足裏の中心より少し指に近いところにありますが、この部分を指で押してみて、ものすごく痛いのであれば、腎臓に問題があるということです。
また、腎臓の反射区は、輸尿菅や膀胱の反射区とつながっています。この3つの臓器は密接に関係しているので、腎臓に異常があれば、他の2つの反射区にも老廃物が溜まって腫れていることがあるのです。逆に、この反射区をマッサージして刺激を与えると、その刺激は対応する臓器に伝わり、血流が良くなり老廃物が排出されやすくなり、不調だった体調が改善することもあります。
足裏は『第二の心臓』とも呼ばれる大事な部分です。血液を循環させるためのポンプの役割は心臓が担っていますが、心臓から遠い位置の足先にはその力が充分には届きません。しかし、歩くことによって、足裏にある血管が押されて自然に刺激され血流が良くなるのです。同時に、各臓器の反射区も刺激を受けて体調を整えることができる為、人間にとって足で歩くことが、生命維持の為にどれほど大切なことかがわかりますね。
まずは、毎日できる限り歩き、1日1回足裏マッサージをしてみましょう。どこか異常に痛む箇所はないか、健康チェックをするのが習慣になると良いと思います。