食事はバランスが大事

 「食」は人間が健康に生きていくために欠かせないものです。生命を維持するために必要な栄養を体に取り入れるだけでなく、病気を予防するなど様々な目的があります。しかしながら、日々の忙しさや好き嫌いを理由に、食が疎かになってしまうことも少なくありません。不規則な食事、過度のダイエットなどで栄養バランスが乱れている方も多く見られるそうです。栄養が不足したりバランスが乱れることで健康を害する恐れがある為、今一度、食の大切さや意味について理解を深め、しっかりと整えていくことが大切です。

 国立国際医療研究センターの研究チームが、下記の3つの食事パターンから、それぞれの死亡リスクについて調べたそうです。

①健康型

野菜や果物、いも類、大豆製品、きのこ類、海そう類、脂の多い魚、緑茶などが主体の食生活

②伝統型

ご飯、みそ汁、漬け物、魚介類、果物などが主体の食生活

③欧米型

肉類・加工肉、パン、果物ジュース、コーヒー、ソフトドリンク、マヨネーズ、乳製品などが主体の食生活

 その結果、最もリスクが低かったのは「健康型」で生活している人たちでした。次に低かったのが「欧米型」という結果でした。「伝統型」はリスクが一番高いという結果になったそうです。

 意外な結果と思うかもしれませんが、「伝統型」は塩分が他の2タイプに比べて多いそうです。塩分を摂り過ぎてしまうと高血圧になり、脳や心臓に負担が掛かります。また、たんぱく質の不足にもなりやすいそうです。たんぱく質が足りないと、筋肉や骨が痩せて、運動機能が衰えてしまいます。 「欧米型」の食事は、良質のたんぱく質を多く含む肉やヨーグルト、チーズなどの乳製品を多く取り入れているので、身体を維持するための栄養をしっかり摂ることができます。

 このような結果から、健康を維持するためには食事の内容を考えた方が良いことがわかりました。肉類もしっかり食べて、コレステロールが怖くて避けてしまいがちな卵やチーズ、牛乳、ヨーグルトなども少しずつ取り入れるようにしましょう。バランスの良い食事を続けていれば、健康寿命を伸ばすのに大いに役立つのではないでしょうか。