2月3日は節分の日

2月3日は節分ですね。
節分は、季節の変わり目の前日を言い、年に4回あります。
その中でも最も重んじられる節分が立春の前日になります。
きびしい寒さが続く小寒、大寒などの「寒」の終わりであり、冬の終わりの日なのです。

医学の発達する以前は、寒の時期は1年で一番多くの人が病にかかり、亡くなったり
したことでしょう。節分を境に、春に向かって季節が大きく変わっていくため、
当時の人々にとって春を迎える節分は、元旦と同じくらい節目の日とされていました。
節分といえば「鬼は外、福は内」の豆まきです。豆というのは「魔物を滅する」
(“ま”ものを“め”っする)という意味もあり、古くから魔よけに使われてきました。

中国から日本に伝わっている方位学では、東西南北の方角を12に分け、一つひとつに
十二支の名前がつけられています。その中に「鬼門(きもん)」という万事忌むべき
方角があり、これは北東のことで「丑寅(うしとら)」の方角を指します。
つまり鬼は牛(丑)のように角を生やし、虎(寅)の毛皮を身にまとっている、
「丑寅」の化身として、私たちがイメージする鬼の姿に描かれているわけです。

日本の都や重要な建物を造る際、鬼門の方角に神社仏閣を置きました。
京都では比叡山・延暦寺ですし、江戸は東叡山・寛永寺などがありますが、その方向から
悪いものが入ってこないようにしたのです。
鬼や魔物というのは、つまるところ自分自身の内なる“けがれ”であり、そのけがれを
外に出し、福が来るように恵方を向く。
そこから「鬼は外、福は内」という豆まきが生まれたと言われています。

一方「恵方」とは、その年の福徳を司る歳徳神(としとくじん)、歳神様(としがみさま)が
おられる方角を指し、たたり神などの巡ってこない方角とされています。
暦によって毎年変わる恵方を向くことで、幸せを願います。
因みに今年の恵方は「南南東のやや南」です。恵方巻きは戦前に大阪の寿司商組合がはじめ、
戦後に海苔問屋協同組合と組んで「幸運巻寿司」として売り出したのがきっかけと言われています。
それが大阪を中心に少しずつ広がっていったようです。
そして1980年代に巻き寿司の「丸かぶり早食い競争」が行われたり、
1989年に広島のセブン-イレブンが「恵方巻き」という名前で巻き寿司を売り出し、
2000年以降に全国に広まったと言われています。

恵方巻きは、七福神にあやかり7種類の具(かんぴょう、しいたけ煮、卵焼き、うなぎ、
桜でんぶ、きゅうり、海老)が一般的です。
福やご縁を巻き込み1年の幸せや願いが叶うよう食べるため、縁や福が途切れないよう
包丁で切らず丸ごと食べると良いとされています。