ビタミンCで風邪予防は嘘?

風邪やインフルエンザが流行するこの季節、予防のために、ビタミンに頼る方もいると思います。ビタミンCには免疫系を強化する働きがあり、健康的な食生活に不可欠でありますが、そのメリットが強調されすぎている為に、過剰に摂取している人も多いようです。

しかし、2020年10月学術誌に発表された論文によれば、ビタミンCを大量に摂取しても、風邪に対して大きな効果は認められていないということです。理由は、1,000 mg以上のビタミンCを摂取しても、体は全てを吸収できず、尿として排出されるからです。なので、大量に摂取しても、風邪予防や症状を緩和する効果はありません。では、ビタミンCの適切な量はどれくらいなのか、摂取するとどんな効果があるのでしょうか。

◎適切なビタミンC摂取量

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」から、ビタミンCの食事摂取基準は、成人(15歳以上)における推奨量が100mgと定められています。壊血病を予防するだけならば、毎日ビタミンCを数十mgも摂取すれば十分ですが、心臓血管系の疾病予防効果や抗酸化効果を期待して、推奨量は高く設定されています。

また、老化が速まるビタミンCの摂取量は1日2.5mg未満で、この生活を続けてしまうと、老化のスピードが速まり、約13年後には半数の人が亡くなってしまう可能性があります。

◎ビタミンCは免疫力UPに効果的

ビタミンCは、抗酸化作用と酵素を助ける作用を持つ栄養素です。血液中の白血球の働きも助けます。白血球には体内に侵入した細菌やウイルスなどの病原体を死滅させる働きがあり、ビタミンCが豊富だと白血球は能力が高くなると考えられています。しかし、ビタミンCが不足していると、免疫が低下し風邪をひきやすくなります。実際に、風邪をひいているときは白血球中のビタミンCが減少することが知られています。特に喫煙者は白血球中のビタミンCが減少しやすいとされています。喫煙者は積極的にビタミンCを摂取すると良いでしょう。

ビタミンCは、体外への排出スピードが早いので、日々適切な量で食事やサプリメントから、こまめに取り入れましょう!!